
「INFORMATION」 Vol.139 ~2010年7月号~
退職する際、または退職した後しばらく経って、社員から法律上有している権利を突如主張されることがあります。在職しているときに言えばいいものを、退職という最終段階になって申出されると会社は面喰らってしまい、憤慨したくもなります。申出で多いのは、退職の際は有給休暇に関することで、十分な引き継ぎもせずに有給休暇の残日数をすべて消化してから退職するという場合などです。退職後は何といっても残業代の精算請求に尽きます。
普通の社員がこれらの権利を主張してくるのはよくあります。しかし、何度も飲みに連れていったり、或いは私用で休んでも給与をカットしなかったり、制度や実際の働き以上に給与・賞与を多く払うなど労働条件を優遇していた社員から平然と申出されると、心中は穏やかではありません。そのようなことがあると「良くしてやったのに、恩を仇で返された」と激高し、怒りが収まりません。社員が信用できなくなります。
では、何故優遇するのかを考えてみると、理由のひとつに何か期待しているものがあるからだと思います。それは、些細なことで文句を言うことはないだろう、苦難に直面したとき人一倍力を発揮してくれるであろう、という期待感です。責任ある立場にいれば、誰でもこのような期待を抱くもので、否定できるものではありません。
優遇しているのをわざわざ言うのは恩着せがましく、暗に察すべきものであるとして、意図する旨は言いません。そのため、その社員には主旨が伝わらず、仮に伝わったとしても、それが常態化すると慣れきって特別なことであるとは思わなくなってしまうものです。それでもその社員への一方的な期待感は薄れることはなく、期待ハズレの言動があると、上述のような発言が出るのです。
何とも難しいものです。しかし、このような心境を抱かないようにするには、優遇しても必要以上に期待せず、必要以上に見返りを求めないようにするしかありません。
会社にとって社会保険料(健康保険・介護保険・厚生年金)の負担は、年々増加しています。その社会保険料がどのような仕組みで決定されているかを、今回は解説します。
社会保険料は、給与の総支給額をその金額の一定の幅に応じて設定されている「標準報酬月額」というものに当てはめ、それに基づき決定されます。この「標準報酬月額」は、次の4つの方法により改定が行われますので、該当するとそのたびに社会保険料も変更になります。
① 資格取得時決定 ・・・入社時などに、給与の見込み額で「標準報酬月額」を決定
② 定時決定 ・・・4月~6月の給与額をもとに、その年の9月から1年間の「標準報酬月額」を決定
③ 随時改定 ・・・昇給などにより固定的に支払われる給与額が大幅に変動した場合に、変動した月か
ら3ヶ月間様子を見て、4ヶ月目に「標準報酬月額」を改定
④ 育児休業終了時改定 ・・・育児休業終了後に給与が低下した場合などに、「標準報酬月額」を改定
毎年7月に行われるのが②定時決定で、算定基礎届とも言われています。年に一度の届出で、原則として1年間の保険料が決まる重要なものです。この届出は、7月1日時点で社会保険に加入している従業員について行います。6月1日以降に社会保険に加入した人や、7月~9月に③随時改定が行われる人については、この定時決定は行われません。
雇用保険の給付額を算定するための基礎となる賃金日額等が、8月1日から変更されます。賃金日額等の変更は、失業給付額、高齢者が受給できる高年齢継続給付、あるいは雇用調整助成金の受給額に影響をおよぼすものです。
【変更内容】
① 賃金日額の最低額及び最高額等の引き下げ
例)45歳以上60歳未満の場合の賃金日額の範囲 (最高額*は年齢により違いがあります)
[最低額]2,050→2,000円、[最高額*]15,370→15,010円
※これに伴う基本手当の日額の範囲 [最低額]1,640→1,600円、[最高額*]7,685→7,505円
② 失業期間中に自己の労働による収入を得た場合の基本手当の減額に係る控除額の引下げ
1,326→1,295円
③ 高年齢継続給付の支給対象となる高齢者の支給限度額の引下げ
335,316→327,486円
④ 雇用調整助成金の上限日額の引下げ
7,685→7,505円
この賃金日額等は、厚生労働省が実施している毎月勤労統計の平均定期給与額の上昇または低下した比率に応じて、毎年自動的に変更されています。今年は、平成21年度の平均給与額が平成20年度と比べて約2.3%低下したことから、減額となっています。
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★ 第37回 『賢人の知恵』(バルタザール・グラシアン)より |
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~ その104“相手の本心を考えながら話す” ~ 精いっぱいの親切で言ったつもりなのに、まちがって仲間を不快にさせてしまうことがある。相手の本心を見分けるようにしないと、いらいらさせてしまうかもしれないし、ほめたつもりが侮辱ととられてしまうこともある。 相手の気持ちを読みとって、的確なコメントをしよう。たいていの場合、みじめな気持ちにさせるよりも、満足させるほうが簡単なのだから。たたえているつもりで、精神的打撃をとうとうと与えてしまえば、罰せられても当然だ。 |